出 演:サトウヨシヤ/高井純二&friends/INA BAND(甲斐バンド トリビュート)
日 時:2011年12月14日(水) 開場:19:00 開演:19:30
会 場:高円寺ペンギンハウス http://penguinhouse.net/
チケット:1,800円(ドリンク代別)
久しぶりに高円寺で行われたサトウヨシヤさんのソロライブは、弾き語りという言葉がピタリと似合うあたたかい空間を創り上げていた。
the zuluやNON-POLYなど当時としては先鋭的でエレクトリカルな要素もあったり、一方ギターポップのキラーチューンのような王道ポップスも歌ったりと振り幅が広い彼の音楽を知ったのは何年前だろうか・・・・はじめて知ったのは10年以上前だった気もするが、東京に戻ってきたここ数年でよく聴くようになったと思う。はじめて訪れた高円寺ペンギンハウスは30人から50人くらい入るBAR STYLEの会場でところせましとテーブルが並べられていた。木のぬくもりやシックな店内からは歴史や風格さえも感じさせる場だった。
この日はトップバッターで登場し、40分程度アコギ一本で全6曲を弾き語る。彼のソロの特長はやはり詞の世界と歌いかたであり、キャッチーな言葉をずらりと並べることなどは一切なく、心の叫びや深層、気持ちに焦点があてられて いて、「歌う」という意味を素直に表現している気がする。楽曲はボブ・ディランやジョニ・ミッチェルのようなフォークソングの流れを汲んでいるところが多分にあるものの、ポップス的な要素が散りばめられているのがとても印象的で、聴いていると自分の気持ちがえぐりだされるような感じがしてならない。特に僕が大好きな「二月の革命」や「君に会いたい」などはサビではりさけそうになる歌声が、せまりくるものがあって心の中で涙をさそっていたのは秘密にしておきたいところだったりする。「二月の革命」などiTUNESで配信されている曲もあるけれど、ライブだけの曲も結構あるので、そのあたりは早く音源化してもらえたら嬉しいなあと思う。中でもこの前440で演奏してくれた「世界の終わり(曲名違うかも・・・)」は本当に名曲で大好きなので、聴きたいんだよね。
90年代ポップミュージックから入った自分は小さい頃からバンドスタイルに馴染みがあったためか、昔はこういう弾き語りというのはあまり好きでなかったし、フォークソングのジャンルもどちらかといえば苦手だった。それは多分、僕がブラスバンドをやっていて色々な音が重なるところでのアレンジの妙が好きだったことも影響している。 20代終わりごろからは今回のようなギター一本弾き語りのライブにも足を運ぶようになったんだけど、僕の場合それがサトウさんの影響によるところが大きい。バンドとは違う、よりプリミティブなサウンドが生み出すライブでの 緊張感、音や歌をじっくりと味わうことができるその瞬間がとても心地いいなと思えるようになったからだ。今年はライブが少なめだったみたいだけど、来年はもっとたくさん彼の音楽を聴きたいなあと思う。
setlist
1.朝の唄
2.ネイティブフィッシュ
3.二月の革命
4.マーブル模様のビッグバン
5.君に会いたい
6.ひまわり(小山卓治のカバー)
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