最近つくづくバンドが続いてることって凄いなと思うようになりました。
音楽って基本的に趣味嗜好のものなので、好き嫌いというか目指す方向性のブレ幅が非常に大きく千差万別です。自分と同じ音楽の趣味の人が友達にいることって滅多にないのではないでしょうか?。
mixiの掲示板やメーリングリスト、アーティストのファンつながりなど、同じ趣味の人が集まる場に出向かないとなかなか出会うことができない。ほとんどの方がもともといた小さい頃からの友達ではなくけいおんサークルなど、そういったコミュ二ティに自ら入ることで音楽友達を見つけた方が多いと思います。僕もそうだったし。
そんでもってバンドやろうとしたらその中から楽器ができる人が集まらなければならないので、結成するまで、結構なハードルがあります。
そして結成して最初のうちは新鮮だから楽しくていいけど、ライヴを重ねたりしていくうちにある問題に辿り着きます。
それはバンドに対するメンバー間のスタンス。がっつりやっていきたい人もいれば軽く趣味でやりたい人もいる。身内だけでやってればいいという人もいれば、世の中に向けてやりたい人もいる。音楽の嗜好もドンドン変わっていく。
普通メンバー間には会社組織のような主従関係はないし金銭的な報酬もない。バンドがバンドでいられるのは精神的な報酬に依存するところが多いと思います。もちろんお金は結果として出てくるけど、それはあくまで結果。だから目標なりビジョンが共有できてないと解散してしまうのは当然だからバンド内のスタンス、ベクトルを合わせるのって初期衝動以降の段階においてはなかなか難しいんですよね。
僕の場合でいうと三年メンバーが変わらずに続いたバンドは二つしかない。他は大抵途中で誰かが入れ代わったり辞めたりしました。僕から辞めたのも一回あったし。
社会人になると制約も多いので時間もなかなかとれなくなる、特に30代以降はライフステージが変わるので。そんな中、続いているバンドはプロでもアマチュアでも本当に凄いと思う。多分裏では続けるために各メンバーが相当努力しているはずです。
ただ努力しても報われることってあまりない気がするのは気のせいでしょうか? ここでいうないというのは日常的にという意味です。ライヴが成功したり作品が売れたときの喜びはかけがえのないものがあると思うけど、そういったことが毎月のようにあるかといえばないバンドの方が多いと思う。年に一回とか数回くらいならあるかもしれないけど。もちろんプロの第一線の方々は違うとは思いますけど、それはほんの一握りなのでここでは外します。
最近年上の方とバンドをやらせてもらう中でみんな続けるために相当頑張ってることを知って改めて考えさせられました。
そんな中昔の知人がイチからバンドをやりたいと話をしていたのを聞いて、うーんと悩んでしまった。その知人は楽器経験がないのです。バンドが楽しそうだからやりたいとのこと。バンドをやることはいいしウェルカムだけどその前のスタンスというかバンドに対する考え方がちょっと今の僕と合わないので断りました。若い時だったらミーハーで勢いでもいいけど、30半ばに差し掛かって家庭もあるなか、先に書いたような努力と時間を作らないと続かないのは目に見えているので、よほど波長が合わないと新しいバンドをやるのは難しいなあというか、昔は気楽にやろうよと言えたけど今はなかなかそんな状況でもないのかなと。
で、何が言いたかったかというと長くバンドを続けている人を見たら優しく見守ってほしいなと思うのです。もちろんなあなあという意味ではなく、緊張感をもってね。
ふと書きながらバンドって本当に奇跡というか、いつどうなるかわからない不安定な要素がたくさんあるからこそ、ステージでの輝きが眩しくてそれに魅了されるファンがたくさんいるのだろうなと思いました。
バンドが大好きなポプシクリップ。です。
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