MK日記。-バンドのスタッフの方へ。THE NOVEMBERSとAwesome City Clubに見られる共通点。

写真と本文は関係ありません。しかしこの100周年電車を観たときはなんだか心躍りました♪
写真と本文は関係ありません。しかしこの100周年電車を観たときはなんだか心躍りました♪


こんばんは。

今日は最近思ったことをなんとなく。



最近音楽業界の片隅で話題になっていることの一つとして、バンドのチーム編成というのがあるようなのでそのことについて少し書きます。

 


チーム編成に大事な要素として、これは一般的な組織論の話になりますが、「役割」が重要です。これまで多くのバンドマンの中には、アーティスト活動に特化していて、事務方の仕事についてまでは、あまり考えられていなかったというか、手が回らない、もしくはそもそもその手の仕事が苦手だったり、考えたくないというミュージシャンの話もしばしば耳にします。


 

しかし音楽業界が厳しいと叫ばれるようになってからか、最近の若いバンドの中には、メンバー自らが様々な役割を持って活動をすることが顕在化してきています。ここで顕在化と書いているのは、実は昔からそういった役割分担はあったのですが、これらの内情を表ではっきりと語るミュージシャンが少なかったために知られていなかっただけだからです。また以前はバンドを支えるサポート体制、サポートしてくれる事務所や会社にも体力があったから、バンドメンバー自身がそこまで考えなくても、要はやってくれる人がいたというのもあります。


ここでマーケティングとかプロモーションということを書くと、音楽の純粋性がどこかしら失われるような錯覚を覚える方も多いと思うのですが、PR活動というのは届けたい人、リスナーのことをよくよく考えるということなのです。自分のリスナー、ファンに、どうやったら自分の音楽がよりよく届けられるのか、楽しんでもらえるのかを考えることは、自然なことだと思うんですね。

 


最近話題のTHE NOVEMBERSは小林さん自身がマーケティング観点で行動をしているのに加えて、マーケターの高野修平さんはじめデザイナーなどそれぞれ得意とする分野の人たちがプロジェクト形式でチームを作り活動しています。シェアCDなどファンに届ける様々な企画を考えてチャレンジしています。

 

高野修平さんのブログ



 

また最近メジャーデビューしたAwesome City Clubは、メンバー自らが明確なビジョンとコンセプトを持って活動しており、さらには自分たちでマーケティング分析もきちんとやって役割分担をしているとのことです。その成果が実り、本格的に活動してわずか2年弱でメジャーデビューのスタートラインに立ちました。

 

レジーのブログ Awesome City Clubインタビュー番外編 信じる音楽を広く届けるには



 

彼らが何をどのように考えて行動してきたのかは、記事や高野さんのブログを参考にしてもらうとして、この2組に共通するのが「どうやったらファンに届けられるか?」を必至になって考え「実践」していることなんですよね



良い作品を作れば届く時代はとっくに終わっているのは、もう誰もが気付いていることだと思います。音楽業界の外を見ても、無数の企業が、日々商品やサービスをどうやって消費者に届けたらいいのか、一生懸命試行錯誤していますよね。スマホ全盛の時代になってスキマ時間の奪い合いと言われるようになっていたり。例えばスマホのニュース会社、ゲーム会社がこれでもかというくらいマーケティング活動を行っているけれど、時間の奪い合いという点で見たら、実はバンドマン、ミュージシャンもそんな企業と同じ土俵に立って勝負をしなければならない環境に置かれているわけで、これは本当に大変なこと。



THE NOVEMBERSは高野修平さんというマーケティングに長けた人とチームを組みました。そしてAwesome City Club、実は彼らも昨年とある宣伝、PRに長けた人のところでバンドの売り方、マーケティングについて学ばれていました。それが功を奏したのかどうかはわからないけれども、メンバー自らがそのような場に赴いて音楽業界での宣伝、PR活動について学ぶために行動を起こしていたのは驚きでした。恐らくそういった場で自分たちを売っていくための考えるヒントやきっかけを掴んだのではないかと思うんです。



広告宣伝にお金がかけられないインディーズバンドにとって、どうやって届けていくのかを考えると、その宣伝活動の基本はPR活動におくことになるでしょう。いわゆる広報マンというやつです。バンドと一緒になってビジョンを作り上げた上で、リリース記事を書いて無料でWEB媒体に載せてもらえるよう働きかけ(営業)をしたり、メディアの人間と関係を作ってラジオに取り上げてもらったり。話題を作り増幅させること、バンドのブランディングから戦略までやることは多岐に渡るけれども、バンドの広報マンをメンバー自身ないし、スタッフが行っていくことが、情報過多の時代においてはより重要になってくると思います。


話題となるミュージックビデオをどうやって作るのかを考えたり、サウンドクラウドで試聴できるようにするにしても、ただ置くのではなく、先にあげたAwesome City Clubが「楽曲は無料の宣伝ツールという位置づけ」と自分たちで割り切って考えたような、意味合いがより求められそうです。

ちなみに先月初のミニアルバムをリリースした藤岡みなみ&ザ・モローンズも、当初からフリーでフル楽曲を公開、宣伝ツールとして使い成功しているバンドの一つです。



そんな音楽業界でのバンドのPR活動の基本的なことを学べる場所としては牧村憲一さんが作った「音学校」だったり、OTOTOYの学校が開催している「パブリシスト講座」などいくつかあるようです。前者は3月に第一期を終えて、第二期は今度の秋ごろから開催するとのこと。後者についてはちょうど今週4月16日に無料の説明会があるので、バンドマンやバンドのマネージャーやスタッフをやっている方は一度足を運んでみてもいいかもしれないですね。



下記はそのOTOTOYの学校の講座の説明、一部引用してみます

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●講座紹介
今回募集する「パブリシスト養成講座」(講師渡邉ケン)では、アーティストを世の中に広めるためのパブリシスト(広報マン)を育成する講座です。2014 年春から、1期(全6回)をタームに、新聞編/ラジオ編などメディア毎に講義を行なってきました。そして、第4期は、いよいよWEBメディア編に特化しま す。

●各期講座初回は、オープン講座として無料説明会を設けて開講しています。
今期オープン講座のゲストには、最近利用者が増えているプレスリリース配信サービス業界から株式会社バリュープレスの代表取締役土屋明子さんを迎えます。

●欧米では古くからパブリシストは、レーベルやアーティストから専属契約で雇われ攻守にわたりアーティスト活動を支える重要な役割を果たしています。
いま音楽業界の複雑多岐な変化を機にアーティストは自由な音楽活動を求め野に下る傾向を強めていますが、一方でこれまでレーベルやマネージメントが行って きたPRやマーケッティングのサービスを自ら行わなければならない難題に直面しています。また小規模レーベルやマネージメント自体も同様な問題を抱えてい ます。


詳細はコチラ

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昨年のPOPS Parade Festivalでもリリース記事を作成したところ、ナタリーさんはじめとした音楽媒体にイベントの記事を載せていただくことができました。(ありがとうございます!)しかも実はイベントのリリース記事は2回作っていて、1回目は載せてもらえることができなかったんです。それは載せてもらえなかった明確な理由があって、そこを改善して再度トライしたところようやく載せてもらえたといったこともあったり…何事も経験、やってみることが大事だなあと思うんですよね。このサイトのPR活動の一環でもあったのですが、やってみるとそれなりに成果も出たりします。



きっとこれからはここに書かれているような広報マン、パブリシスト、マーケター(名前はなんでもいい)がバンドのチーム編成に必要になってくる時代になるのだと思います。そして自分たちの音楽を届けるための活動をきちんと考えて行えるプロフェッショナルが求められる時代になるのではないかなと。そういったことをきちんと考えられたバンドが、成功する確率を上げていくのだと思うのです



もちろん今までもこれらの機能はレコード会社や事務所にあったわけですが、それらを今の時代に落とし込むと、個人のパブリシストがバンド内スタッフ、チームの一員となり役割を果たしていくことなるんだろうなと。


必要な役割は変わらず、誰がその役割を担うのか、バンドの外に持つのか、バンドの中に持つのか、場所が変わっているだけとも言えますが、場所が変わることによるメリットデメリットもある上で、これからの時代のインディーバンドにとっては先に書いたやり方がフィットするだろうということです。


このことが本当かどうかはわかりません。でもTHE NOVEMBERSやAwesome City Clubの動きを見ていると、方法論としては有りではないかと思ったので、今回書いてみました。



もちろん僕も今担当させてもらっているバンドでは、負けないよう頑張るつもりです。既にいくつかの企画が進行していて、既にお披露目になっている企画もありますし。そのうち色々なところでもっとお披露目されるはず・・・?



ということで、担当させてもらっている新バンドの音源は今月下旬にミックスが完成するはず? なので、いよいよ本格的なプランニングに入れるかな? ワクワクドキドキしています。



頑張ることしかできないので、頑張ります。



 

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