音楽コミュニティアプリ「nana」の勢いが止まらない。株式会社nana musicは、この一年でユーザーによる投稿楽曲の累計再生数がそれまでの5倍となる5億回を超え、ユーザー数が150万人を突破したと発表した。
「nana」はスマホひとつで誰もが簡単に、歌声や楽器演奏を録音・投稿できるサービス。投稿された楽曲には、ユーザー同士で拍手やコメントをつけたり、重ね録りをしてコラボしたりと、音楽を介したコミュニケーションを図ることができ、サービス開始後、口コミを中心にユーザー数を伸ばし続け、現在では毎日4万曲以上の楽曲が投稿されるほどに熱量の高いコミュニティが生まれている。
特に2015年は、JUJUや井上苑子、片平里菜、MACOといった人気メジャーアーティストとのタイアップ企画を数多く行ったことが成長を牽引、JUJUや井上苑子は実際にnanaユーザーとなり、一般ユーザーの投稿に歌やハモりを入れるコラボを実施し、nanaを通してアーティストとファンがひとつの音楽をつくり上げるという新しい形のコラボレーションが生まれた。
アーティストにとっては、音楽好きの濃いファンと音楽を通じた直接のコミュニケーションがとれ、ファンにとっては憧れの人と一緒に共演する夢が叶うという、双方にとってwin-winとなる企画であったことが大きい。「nana」の利用者の大半は10代だが、最近は20代から30代、そして子育てを終えた40代、50代以上の音楽ファンも参加しはじめており、裾野も広がりはじめているほか、月間のアクティブユーザー数も多いことから、音楽業界にとっても今後とても大事なサービスになることは間違いない。
先日も当サイトのイベントレポートで触れたが、「nana」は今年の夏にイベント「nanaフェス」を開催、1,000人以上が参加する大盛況のイベントとなった。そこには今話題の Little Glee Monster やニコニコ動画などでも有名な歌い手であるコゲ犬、あやぱんずなどのゲストアーティスト、そして全国から多くの nanaユーザーがバンド・セッションを披露、普段ネット上でコミュニケーションを取っているユーザーがリアルの場でもつながる機会になっており、そのコミュニティはネットとリアル双方の相乗効果でより深化を見せている。
他にはない音楽プラットフォームを実現した「nana」、音楽を自ら楽しむファンのユーザーベースの拡大は、今後音楽ファンとアーティストをつながる場としてもより有効に機能するだろう。今後の展開が楽しみとなるサービスだ。