こんにちは、ポプシクリップ。@編集部です。
再収録にあたりどうしようかと色々悩みました。再収録記事の多くは、当時書けなかったものなどを「加筆修正」、「追加エピソード」などを交えて出すことが多いと思うんです。それは売上のこともあるだろうし、新しい要素を追加することでインタビュー対象者の深掘りができたりもするし、雑誌だと掲載スペースなど、何らかの都合で諦めていたのを再掲載時に載せたり。
この記事を再掲載しようと思ったのは健一さんがデビューして25周年となる節目の年だったこと、3月にソロ作品のリマスターも出たし、ここで健一さんのことを知らないリスナーに、彼の作品を知ってもらいたいなと思ったからです。インタビュー記事を読んだ方はお分かりのように、この作品はL⇔Rのメンバーが自然と全員揃った作品でもありました。あくまで健一さんのソロ作品ですけど、そこに様々な形でメンバーが集まった作品だった。そんな奇跡的な作品でした。
これは僕の勝手な憶測なんですけど、アルバムタイトルの意味は、やっぱりこの全員揃ったことが大きかったんじゃないかなと思うんです。取材時にも少し聞いたんですけど、そのとき健一さんからは明確な回答をもらえませんでした。考えこまれて、言葉に行き詰った感じだったんです。でも"バンド"に拘っていたことは話されていましたし、その前の作品が『Alone Together』ですから。牧村さんがレビュー記事で書いてくれていた内容も考えると"Alone"から"Banding"へと続く流れがあって、昔のメンバーが偶然にも全員揃ったこともあってね。心のどこかで自分の手で活動中止してしまったバンドへの想いもあったんだろうなと。その答えの一つがMOTORWORKSであったのは言うまでもないわけだけど、この作品についてもそんな想いがなんとなくあったんじゃないかと、勝手ながら僕は感じるんですよね。そしてそれがもしかしたら将来的な淡い夢だったのかもしれないなと。自分から活動中止を申し出た立場を考えれば、決してご本人から再度やりたいとは言いたくても言えなかったとは思うし。。。全て僕の勝手な憶測ですが、一つだけ確実なのは健一さんにとって記念碑的な作品であったということ。
そんなポプシクリップ。マガジン第9号、Amazonの予約も始まりました。7/17発売です。前号はAmazonの音楽雑誌予約ランキングで1位にもなりました。一時的ですけど、口コミだけで名だたる商業誌を越えたんです。正直ビックリしました。
『BANDING TOGETHER in Dreams』
黒沢健一
2013年6月12日発売 ¥3,000円(税込)/24F-04
24th Floor Records/Cloud Cuckoo Land inc./CD
<収録曲>
01. Return To Love
02. A Summer Song
03. So What?
04. Rock'n Roll Band
05. Many Things
06. The Moon & You
07. I'm In Love
08. Lay Your Hands
09. Dreams
10. Goodbye