MK日記。-音楽パブリシスト養成講座でどんなことを話したのか簡単にまとめてみた

写真はこの前旅行先で撮ったもので、本文とは関係ないです
写真はこの前旅行先で撮ったもので、本文とは関係ないです

こんにちは、MK@音楽パブリシストです。


昨日はOTOTOYさんのパブリシスト養成講座に参加しました。私は第1期からの受講生なんですけど、今回は第8期目。講座が続いていることが素直にいいなと思います。

今回はゲスト講師としての参加なので、何をどう話そうかと悩んだあげく下記の内容でお話しました。興味ある方は次回10/14の夜にお会いしましょう。

余談ですが、講座終了後に受講生でシンガーソングライターの方が「DIYで全部やることはできるんだけど、やることが多くて作曲の時間を削られてしまうのが一番辛いんです」と話されていました。なかなか難しい問題ですけど、早く仲間となってくれるパブリシストなりスタッフが見つかるといいなと思いました。
初めに話したのは「パブリシストとは何か?」について。
定義はあるようでないんですけど、今回私は「メディアを活用してミュージシャンとリスナーの発展的な関係を作る業務を担う人、バンドの応援団長」と定義しました。

パブリシストはお手伝いするクライアントミュージシャンは言うまでもなく、メディアとの関係、そしてリスナーとの関係を作っていく必要があります。  

戦略PRの視点では「空気を作る」「世論を形成する」なんて言いますけどね・・・まあ難しく考えずに「ファンが楽しめる環境を作る、盛り上がりを作る」といったことです。

またここでは私なりのパブリシストの考え方=バンド活動全体を把握・整理した上で積極的な提案を行う、についても触れました。これは私なりの仕事のやり方なんですけど、仕事を待っているだけでなくて、こちらからも良かれと思う提案をすることで、バンドの役に立ちたい、という気持ちがあるからです。意志の表れでもありますけどね。

次にお伝えしたのは「音楽情報の流通構造」について

マスコミ関係の勉強をされた方や既に企業などで宣伝・広報の仕事をされている方はご存じかと思います。


ニュース記事を誰が作って、その情報がどのような経路で世の中に拡がり、私たちのところに届くのかを簡単に解説しました。

 

今回は音楽の話なので、音楽ニュースができあがり世の中に拡がるプロセスを説明したのですが、これがわりと評判よかったようで。


多くの方が当たり前のようにプレスリリースを書いて記事掲載をしてもらっているわけですが、全体の流れを整理して図示すると理解が深まるんでしょうね。


この構造を理解しておくことで、フリーのパブリシストがどうやって活動していけばいいのか、わかるようになります。昨日は音楽ナタリーさんとYahoo!ニュースを引き合いに出して解説しました。


一息ついたあとに話したのは「プレスリリースを出すときの一工夫」について。

プレスリリースをメディアに送っても掲載されないことが大半です。残念ながら最初は世の中そんなもんだと割り切るしかありません。


特にインディーズの場合、話題性がよほどないと難しい。

 

また経験上「窓口にリリースを送ってもそもそも見ていないと思われるメディア」「音楽が良かったり、トピックがあればきちんと掲載してくれるメディア」「広告出稿を行っていないと掲載しないメディア」があることにも気づきました。


どのメディアがどんな掲載傾向であるのか・・・分析が必要なことも話しました。これはもう一人の講師も同じことを話していまして、やっぱりなあという。



それとリリース情報を受け取る編集者やライターの状況や気持ちも考えて、プレスリリースを出すときに私が行っているノウハウも少しお話をしました。いつどんなタイミングでリリースを出すのがいいのか、メディアの立場を考えて行う必要があります。

 

最後に「私が手がけたPR企画の過去事例」について。

 

昨日は2つ紹介しました。

一つは対談記事を活用したPR企画、もう一つが映画とタイアップしたPR企画です。

 

具体的な事例を語ることで、より腑に落ちるというか、パブリシストらしいお話ができたかな、と。前者は誰でも少し頑張ればできる事例として、後者は結構頑張ればできる事例として。


どちらも一切お金を使わず(代わりにアイデアと交渉の労力は使いましたが)成功したパブリシティ事例です。

 

 

質問もたくさんいただきました。

参加した受講生の意識も高くやっていて楽しかったです。


少人数制の講座だからこそ、アットホームで気軽に質問できる雰囲気があるんですよね。

 

 

そうそう、質問の中で「ライヴハウスの重要性」についてもお話が出ました。


ライヴハウスはミュージシャンの交流の場なので、その価値とパブリシストならではの捉え方をお話させていただきました。

 

準備したオリジナル資料・・・若干精度が粗かった気もしますが大変好評でした。次回も何かしら準備していこうと思います。資料を作ることで私自身の頭の整理にもなるので。

 

講義の締めくくりのスライド。

 

月並みなんですけど、3年やってみて強く思ったことです。パブリシストとしてミュージシャンに接すると色々なことが起きます。普通の会社生活、家庭生活ではまずあり得ないことが往々にしてね。それでたまに嫌になったり追い詰められることもあるんですね・・・不思議なことに、これは知人のパブリシスト全員が経験あることなんです。

 

ただ、色々あっても続けているのは「やっぱりこのバンドの音楽が好きだから応援するんだ」と思える強い気持ちや強い愛があるからなんですよね。私の周りのパブリシストにはみんなそういう気持ちがあって。言い換えるとミュージシャンへの献身的な気持ち、好きという気持ちがないと長続きはしないかなと。

 

これはパブリシストだけではなく、バンドのスタッフも同じかな。特にインディーズではね。仕事として割り切ってやるのは難しいと話す方が大半です。それは音楽が創造作品で、気持ちから、人づきあいから生まれるものだからですね。そんなことも考えて締めの言葉として話しました。

 

 

最後宣伝になりますが、次回講座のご紹介です。

 

第2回のテーマは下記になっています。最後の第3回は演習をやるそうです。

 

■第2回 : 10月14日(土)
[WEBメディア研究]
・SNS研究
・データ分析と加工(インフォーメーション / インテリジェンス)

 

 

当日だけの単回受講もできるそうです。参加者は一般の音楽リスナーの方からミュージシャン、バンドのスタッフをやっている方まで幅広いので、ご興味ある方は次回お会いしましょう。