こんにちは、MK@音楽パブリシストです。
次にお伝えしたのは「音楽情報の流通構造」について。
マスコミ関係の勉強をされた方や既に企業などで宣伝・広報の仕事をされている方はご存じかと思います。
ニュース記事を誰が作って、その情報がどのような経路で世の中に拡がり、私たちのところに届くのかを簡単に解説しました。
今回は音楽の話なので、音楽ニュースができあがり世の中に拡がるプロセスを説明したのですが、これがわりと評判よかったようで。
多くの方が当たり前のようにプレスリリースを書いて記事掲載をしてもらっているわけですが、全体の流れを整理して図示すると理解が深まるんでしょうね。
この構造を理解しておくことで、フリーのパブリシストがどうやって活動していけばいいのか、わかるようになります。昨日は音楽ナタリーさんとYahoo!ニュースを引き合いに出して解説しました。
一息ついたあとに話したのは「プレスリリースを出すときの一工夫」について。
プレスリリースをメディアに送っても掲載されないことが大半です。残念ながら最初は世の中そんなもんだと割り切るしかありません。
特にインディーズの場合、話題性がよほどないと難しい。
また経験上「窓口にリリースを送ってもそもそも見ていないと思われるメディア」「音楽が良かったり、トピックがあればきちんと掲載してくれるメディア」「広告出稿を行っていないと掲載しないメディア」があることにも気づきました。
どのメディアがどんな掲載傾向であるのか・・・分析が必要なことも話しました。これはもう一人の講師も同じことを話していまして、やっぱりなあという。
それとリリース情報を受け取る編集者やライターの状況や気持ちも考えて、プレスリリースを出すときに私が行っているノウハウも少しお話をしました。いつどんなタイミングでリリースを出すのがいいのか、メディアの立場を考えて行う必要があります。
最後に「私が手がけたPR企画の過去事例」について。
昨日は2つ紹介しました。
一つは対談記事を活用したPR企画、もう一つが映画とタイアップしたPR企画です。
具体的な事例を語ることで、より腑に落ちるというか、パブリシストらしいお話ができたかな、と。前者は誰でも少し頑張ればできる事例として、後者は結構頑張ればできる事例として。
どちらも一切お金を使わず(代わりにアイデアと交渉の労力は使いましたが)成功したパブリシティ事例です。
質問もたくさんいただきました。
参加した受講生の意識も高くやっていて楽しかったです。
少人数制の講座だからこそ、アットホームで気軽に質問できる雰囲気があるんですよね。
そうそう、質問の中で「ライヴハウスの重要性」についてもお話が出ました。
ライヴハウスはミュージシャンの交流の場なので、その価値とパブリシストならではの捉え方をお話させていただきました。
準備したオリジナル資料・・・若干精度が粗かった気もしますが大変好評でした。次回も何かしら準備していこうと思います。資料を作ることで私自身の頭の整理にもなるので。
講義の締めくくりのスライド。
月並みなんですけど、3年やってみて強く思ったことです。パブリシストとしてミュージシャンに接すると色々なことが起きます。普通の会社生活、家庭生活ではまずあり得ないことが往々にしてね。それでたまに嫌になったり追い詰められることもあるんですね・・・不思議なことに、これは知人のパブリシスト全員が経験あることなんです。
ただ、色々あっても続けているのは「やっぱりこのバンドの音楽が好きだから応援するんだ」と思える強い気持ちや強い愛があるからなんですよね。私の周りのパブリシストにはみんなそういう気持ちがあって。言い換えるとミュージシャンへの献身的な気持ち、好きという気持ちがないと長続きはしないかなと。
これはパブリシストだけではなく、バンドのスタッフも同じかな。特にインディーズではね。仕事として割り切ってやるのは難しいと話す方が大半です。それは音楽が創造作品で、気持ちから、人づきあいから生まれるものだからですね。そんなことも考えて締めの言葉として話しました。
最後宣伝になりますが、次回講座のご紹介です。
第2回のテーマは下記になっています。最後の第3回は演習をやるそうです。
■第2回 : 10月14日(土)
[WEBメディア研究]
・SNS研究
・データ分析と加工(インフォーメーション / インテリジェンス)
当日だけの単回受講もできるそうです。参加者は一般の音楽リスナーの方からミュージシャン、バンドのスタッフをやっている方まで幅広いので、ご興味ある方は次回お会いしましょう。