一昨日公開したPOPS Parade vol.31、久しぶりのイベントが11月20日(土)に決まりました!
早速メルマガ予約もはじまりまして、メルマガ出すのがそもそも10カ月ぶりとかで(爆)、どんだけマイペースやねん、という感じなのですが、それでも毎回必ず来てくれる常連さんから、久しぶりのお名前方もいらっしゃったりして、大変嬉しく思います。
ぶっちゃけコロナになってから、自分が思っていた以上に、自分の認識があまりないところで、ダメージを受けていたというのが正直なところです。ふりかえって気づいたのだけど。
自分の意識としては、コロナになってからも自分なりに取材だったり、音楽制作だったり、イベントをやっていたつもりなんですが、実際のところは、コロナ以前に比べて半分とか場合によっては3割稼働くらいになってしまっていて。今年もマガジン出したかったけど、コンセプトが決まらず年内は見送りました。ただ、新しいコンセプトをスタッフと打ち合わせをし続けていて、ようやく方向性が見えてきたところもあって、来年には出せたらいいなとは思っています。新しいといっても半歩先くらいですけどね。
僕自身は常に忙しく動いてはいたのですが、プライベートでも生活環境の変化とかもあったり、あとなんていうか、思考時間が長くて行動にあまり移せていなかったんです。以前だったら企画から実行まで即日、翌日とか、遅くても1カ月程度では形にするべく動いていたのが、1つ1つのことを行うにあたって考える時間が増えたというか。
思いついたらすぐに行動していたのが、ちょっと一息ついてから動く、というか、いやそんな意識はあまりないのだけど、結果的に何か思いついても、コロナだしな、というバイアスというか理由みたいなものがあって、動けなかったというか。周りに打診しても、まだ早いとか、イベントやりたいと伝えても、コロナが落ち着くまでは外に出たくない、という方もたくさんいて。
何をやるにしても相手があってのことですからね。
それとコロナでマガジンもCDも売上がめちゃくちゃ落ち込んでしまい、サイトやレーベルの運営のお金も本当に厳しくて、それで資金面で動けなかったということもたくさんあったり。中古でレコードや洋服たくさん売ってそれで工面したりと、まあほんと色々大変なんですけど、好きなことだからなんとか続けたいという、もう気持ちだけでやっています。
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今回のPOPS Paradeはもともと9月にやろうと企画していたものでした。
会場もおさえて、出演者のブッキングもしていたのですが、いよいよ情報解禁しようかなと思った矢先に感染者が爆上がりして、緊急事態宣言も出て、東京での新規の感染者が日に日に増えていって、過去最高の1日で5,000人こえたりと・・・これではイベントやっても安心して観に来てもらえないよね、ということと、関係者の中でもとうとうコロナ感染者が出はじめたことが決定的で、実際の身の回りで感染者が出ると心理的にも落ち着かなくなってくるというか、スタッフや出演者からも延期したほうがいいんじゃないかという話があって、万全を期して11月へ延期を決断しました。
10月から緊急事態宣言が解除され2週間以上が経過したけど、幸いにも今のところリバウンドは起きていないように見えるし、東京の感染者も二ケタの日が続いているので、ホッとしています。ここで油断しちゃダメだけど、このペースでいけば、イベントも多少なりとも安心してできそうです。ワクチンすごいです。
もともと今回のイベントは7月に7インチシングルをリリースしたGrenfelleの『KEEP IT GOIN'』のお披露目をどこかでやりたいよね、という何気ない一言から始まりました。とはいえ、いわゆる一般的なリリースパーティやワンマンイベントをやりたかったわけでもなくて。まだ活動開始したばかりのバンドだからと・・・色んなアイデアが出ては消えを繰り返す中で、夏にカジヒデキさんと野宮真貴さんがパーソナリティを務めている「渋谷のラジオの渋谷系」に出演する機会をいただきました。そこでGrenfelleのメンバーとも盛り上がって、カジさんはベースの島田さんが以前サポートしていたし、美音子さんも何度かカジさんの番組に出演させていただいていたし、そんなつながりからイベントのご相談をしたところ、ご出演いただけることに。そして11月に延期になったことで、Three Berry Icecreamにもご出演いただけることになって。3組に共通するのは洋楽を下敷きにしたポップスというところですね。
そんな感じなので、リリースパーティーというお祭り的なものでもなくて、普通のイベント、いつものPOPS Paradeなんだけど、イベントが決まったあとにカジヒデキさんが11月にデビューアルバム『MINI SKIRT』を2枚組LPでリリースされるという事を知って、結果論だけど、偶然にも同じ日にThree Berry Icecreamがレコードで新アルバムをリリースするし・・・カジヒデキさんもThree Berry Icecreamも、Grenfelleも、今年レコードをリリースする/したということもあるから、それぞれの作品にまつわるライブになるんじゃないかなと・・・もちろんこれで全く関係ないセットリストになったらそれはそれでなんですけどね。その中でGrenfelleは初ライヴなので、どんなステージになるのか、今から楽しみです。当然僕も見たことがないので。
何も決まったことはないのだけれども、こういう機会を作らせていただいたので、各出演者がライヴを楽しんで、いい意味でファンの方々に新作リリースをお祝いというか楽しんでもらえる場になったらいいなあと思っていたりします。
そしてフライヤーデザインも完成しました。
いい意味で今までとは違った雰囲気のあるデザインになりました。すごくかっこいいなと思います。ディレクションしてくれた方とデザイナーのおかげです。ありがとうございました。メインで使っている写真は1960年代のパリで撮影されたもの。すごくいい写真だったので、今回海外の権利者と個別ライセンス契約を締結したり。これまでもゲッティなどの有料のストックフォトサービスの素材を使うことはあったのですが、個別のライセンス契約まで締結したのは初めてだったりします。契約書全部英語だったので、読み込むのに苦労したけど・・・しかも契約書ではNGと書いてあることを今回お願いして少し融通きかせていただいたりと・・・企画内容によりますけど、今後も色々やっていけたらいいな。
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今年はL⇔Rがデビュー30周年を迎えますよね。
何かできないかなあと色々考えてはいたんですが、なかなかこれだと思う企画が考えられず、ちょっと難しそうです。
期待されていた皆さんごめんなさい。
勝手に思っていたのは、30周年記念でアナログを出せないかなとかは思っていたんです。
ポリスターさんからライセンスをお借りしてそういうことができないかな?とか。
25周年でCDは全てリマスタリングされていますし、もしリリースをさせていただくのであればレコードかなと。
L⇔Rの作品はそのほとんど全てアナログ化されていますが、例えばバーニー・グラウンドマンマスタリングなどで新たな価値を提供することができるとしたらやる意義もあるのではないかとか。
他にはトリビュート企画なども考えてみたのですが、こちらはさらに予算的に難しいなあと。
節目のタイミングとして考えるならば、例えばメンバーのソロ作品をコンパイルをして記念にレコードでリリースさせていただくとか・・・これだと思う企画が思いつきませんでした。レコードでリリースしたい作品があるにはあるんですが・・・と悩んでいたらもう10月です。
今年は黒沢秀樹さんが年明けからYouTubeを活用し、成瀬英樹さんと一緒にイベントやったり、オンラインサロンのような有料コミュニティを立ち上げられて、12月4日にホールワンマンも開催されるということで、それであれば外野の役割は不要かもしれないなとも思いました。健一さんはもういないし、木下さんはこういうことにはあまり関わらない感じを受けますしね。肝心のポリスターからの動きもないいようですしね。その代り来年以降、何かの企画をすることでちょっとでもL⇔Rの音楽が多くの方にこれからも聴いてもらえるようなことができないかなとは思ったりもしていて。来年の春に向けて考えていることがあるのですが、もしうまくいったら、また発表したいと思います。
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miobell recordsの今後の方向性をどうしようかと悩んでいたりします。
というのは少し前にミュージックマガジンの取材を受けたときにライターさんからミオベルレコードってどんなレーベルなんですか?と聞かれてうまく答えられなかったんですよね。そりゃ僕やスタッフが好きなアーティスト作品をリリースしていく、ということなんですけど、それだと第3者に伝わらないのは当然のことで。
僕自身、ネオアコもソフトロックもギターポップもシティポップにアーバンソウル、ブルーアイドソウルにR&B、クラシック、アニソンまで、ジャンルというよりもいい音楽、歌とメロディがかっこよければそれでいいみたいな人で、いわゆる雑食タイプなんです。その中でネオアコ、ギターポップが3割程度と成分多めではあるんですけどね。それに音楽って聞くシーンや環境によってフィットするしないもあるし。
それで色んなレーベルを調べてみたんです。
モータウンやサラ、エルレーベルなど海外の時代を作った洋楽レーベルは、わりと音楽ジャンルのカラーが色濃く出ているのだけど、例えばLD&Kやトラットリア、ラリー、カクバリズム、なりすレコード、ROSE RECORDS、KOGA RECORSD、4AD、ラフトレード、フェリシティなど、他にもたくさん調べたけど、言うほどサウンド面での固定的な明確なイメージがないというか、意外と雑食だったんですよ。まあアーティストがたくさんいればいるほど、アーティスト毎の個性もやりたいことも違うんだからそうなるよねと。そりゃおおまかにロックというくくり、東京インディーズというくくり、7インチ限定、アイドル縛りなど、何かしらのくくりが、サウンドや音楽ジャンル以外についているものもあったりしますけど、ほんと自由で十人十色だなあと。レーベルの個性っていわゆるポジショニングの話であったりもするので。
それまで音楽ジャンルというか、ポストロックとか、ソウルミュージックとか、ブラジル音楽とか、そういう音楽ジャンルでカラーを出すのかなと思っていたけど、改めて調べてみたらそんなでもなくて。
で、さすがに5年も経ったし、一度整理、振り返りと今後どうしようか、というのをスタッフと毎週のようにMTGを重ねています。まあ信じられないほどの大赤字ということがわかって、ため息しか出ないんですけどね。まあそんなこと言っても仕方ないので、自転車操業ならぬ自動車操業で、綱渡りをしていくしかないんだけどね。
やっぱりひとつの音楽ジャンルで固定するのは嫌だし、違うなとは思ったけど、その中でも複数の中心的なカテゴリだったり、あとレーベルとしてこだわりたいポイントみたいなものが出てきたので、それらを一つのキーワードに落とし込む作業を今やっていたりします。
キャッチコピー的なもので、意外とシンプルにはできました。それはタワレコのNO MUSIC NO LIFEのようなものかもしれません。自分たちのやりたい音楽を新たな言葉で定義していこうと。でも結局リリースしていく作品は、これからもそんなに変わらない気がします。
ただ、今まではレーベルのイメージというかコンセプト的なものをあえて決めずにやってきたんです。それはカラーをつけたくなかったからですね。色んな音楽があるし、いいものはジャンル関係なく発信したかったから、固定観念があると反対に邪魔になってしまうんですよね。
でもそれだとさすがに伝わらないなと思ったし、何か一つレーベルとしてのカラー、音楽ジャンル以外のところで、整理して発信できないかと思ったりして。だから新たにちょっとしたクリエイティブを作れないかと検討に入っています。レーベルコンセプトを表すキーワードとクリエイティブ、イメージみたいなものを整理して、どこかのタイミングで発表できればなと。発表といってもまあほそぼそとですが、まあその中で少しでもレーベルのことが好きになってくれる人が増えたらいいなと、そんな感じです。
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そういえば今年POPS Paradeはじめて10年目らしいです。
miobell recordsも今年5周年を迎えます。
ポプシクリップ。は12年目。
細々とですが、これからも続けられるようにしたいなと思うこのごろです。