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高橋徹也 The Endless Summer Interview

2015年も高橋徹也から嬉しいプレゼントが届いた、といったら大袈裟かもしれないけれど、昨年10月にリリースされた9枚目のアルバム『The Endless Summer』は喪失感がキーワード。もともとはシングル『The Orchestra』として作られる予定だったが、共同プロデュースを担うベーシスト鹿島達也からの思いがけない提案を受け、いい意味で期待を裏切ったアルバム作品として完成した。

 

05年の『ある種の熱』以降、約7年半もの間作品が途絶えた時期もあった高橋だが、近年は毎年アルバムをリリースしており、その精力的な活動ペースは同世代のベテランアーティストと比較しても群を抜いている。取材中にも彼自身語っていたのだが、今の高橋はとても脂がのっている、最高といってもいい状態なのだ。新作も次々と生まれているし、圧巻のライヴパフォーマンスも健在、以前はなかなかできなかった全国各地でのソロツアーも行うようになり、ミュージシャンとしての基盤も強固になりつつある。シンガーソングライターとしてアップデートし続けている高橋の最新インタヴュー。

 

 

インタヴュー・文 黒須 誠

撮影 木目田隆行

企画・構成 編集部

高橋徹也作品

高橋徹也

The Endless Summer

2015年10月21日リリース

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高橋徹也

REST OF THE WORLD

- LOST SESSIONS 1999 -

2015年7月23日リリース

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LIVE INFO

高橋徹也 20th ANNIVERSARY 『夜のとばりで会いましょう』

日時:2016年 1月24日(日) 開場13:30 開演14:00

会場:下北沢・風知空知 

出演:高橋徹也(歌と演奏) / おおくぼひでたか tobaccojuice(ライブ・ドローイング) 

料金:前売¥3,000(+1D) 当日¥3,300(+1D)

もともとはシングルとして出すつもりだったんです。

●いつ頃からこの作品を出そうと?

 

高橋徹也(Vo/G) 「今年の3月くらいですね。もともとシングルとして出すつもりでバンドメンバーのスケジュールを確認したところ、5月下旬でないと合わなかったですよ。それでレコーディングまで少し時間ができたので、色々と考えていくうちにシングルからアルバムにしようと思ったんです」

 

●高橋さんのシングルって何年ぶりだろう? 資料を拝見したときは驚きました(笑)。

 

高橋 「今どきシングルを出す意味ってあまりないですよね。それこそシングルだったら配信オンリーというのが一般的だし。それをあえて3曲入りマキシシングルで出したら面白いんじゃないかと。デザイナーの木村さんともシングルって面白いかもね、なんて話していて」

 

●実は今年もアルバム出すと聞いたときはそれにも驚いたんです。高橋さんはしばらく沈黙の時代もあったじゃないですか? リリース面においてですけど。それが3年前にライヴアルバム『The Royal Ten Doller Gold Piece Inn and Emporium』をリリースしてから、一昨年にスタジオアルバム『大統領夫人と棺』、去年は幻となっていた未発表のアルバム『REST OF THE WORLD』と、毎年立て続けに新作を発表されて…さすがにもう落ち着くんだろうなと思ったら今年もということで、反動がすごいなと(笑)。リスナーとしてはもちろん大歓迎なんですが、昔から知っているファンにしてみれば“タカテツどうしちゃったの?”って(笑)

 

高橋 「[The Orchestra]ができてリリースしたいなって思ったんですよ。あとベーシストの鹿島達也さんから1stアルバムに収録してある[バタフライ・ナイト]を再録したらどうかって提案があったんです。自分は再録にあまり乗り気じゃなかったというか、正直ご法度だったんですけどね。当時はスカパラの青木達之さん、川上つよしさんがプロデューサーで、彼らがドラムとベースをやっていたこともあり、鹿島さんは[バタフライ・ナイト]に参加していなかったんですよ。だから鹿島さんとしても自分のベースでカタチに残したいのかなともひょっとしたらあるんじゃないかと思うんですけどね」

 

●再録ははじめてなんですか?

 

高橋 「一度世に出したものをレコーディングし直したのは初めてですね」

 

●できあがった作品を聴かれていかがでした?

 

高橋 「思っていた以上にいいものができましたね。20代前半に作った曲なんですけど、歌詞含めてやけに達観した歌だったので、ようやく実年齢が追いついて一致したような感じを受けましたね」

 

●再録にあたって何か意識されましたか?

 

高橋 「うーん、あまりないですね。前作を超えようといったものもなかったし。ライヴで長くやってきた中でゆっくりと熟成されたところもあったから、そのまま録ればいいんじゃないかと思っていました。あとあまりにも前のことなので、比較対象にならなかったんですよ。もう既に廃盤だしね」

 

●何故鹿島さんはこの曲を選ばれたんでしょうね。シングルカットされた歌でもないですよね?

 

高橋 「そこは鹿島さんに詳しく聞いていなかったですね。多分気に入ってくれていたんでしょう」

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