ユメオチ インタビュー

実は歌詞を書くのが苦手で・・・主人公は駄目な人なんです。

──先に曲を作ってあとから詞をのせることが多いというお話でした。歌詞は日常に寄り添っているイメージがあります。

   実は歌詞を書くのはすごい苦手で・・・ほんとね。ひねりだしてますよ。

寺岡 いつも歌詞が歌詞が・・・ってね。

行   歌詞のない世界に行きたいくらいで(笑)。でも一箇所でいいからリスナーの皆さんにささるというか、印象的な言葉があればいいなあと思ってます。


──今回アルバムを聴いた中では7曲目の「悲しみはこんにちは」の詞の中で ”悲しみはいつもそばにいて ふとしたことで気がつく だから僕らくじけないよう 歌いながら歩く” に代表されるような、特定の誰かに向けられたものではなく、でも誰もが親しみやすいような詞があちこちに入っているんですね。それがリスナーの共感を得ているひとつのポイントなのかなと思ったんですよ。

行   いいこと言いますね。

一同 (笑)

 


──ありがとうございます(笑)

 

寺岡 ・・というふうに思って書きましたって次回からのライヴでは言いましょうよ(笑)
 

ユメオチ

 

──特定の誰かを意識して作っているわけではない?

   そうですね、うん。

宮下 視野が広いですからね。

 

  そこはそうですね。でもなんか内容的にはどっちかというとその箇所もそうですけど主人公は駄目な人なんです。そのほうが書きやすいというか。 自分がほんと駄目なんで。そういう意味ではほんと、素で書けていると思いますけどね(笑)

──その主人公である駄目な人というのは、その人物像を作り上げている感じなのでしょうか?それともシンプルに自分に置き換えている、内省的なアプローチなんでしょうか?

行   色々考えてはいるんですけど、多分なんだかんだ自分だと思いますね。

──今回ユメオチさんの音楽を友達に聞かせたんですよ。すごくいいって言ってくれる人が多くて。やっぱり詞に共感しやすいところがあるのだろうと。

行   じゃみんな駄目な人が多いんですね(笑)

一同 (笑)

一貫したアルバムコンセプトはなくて、シングル集みたいな感じ。

──『これからのこと』というアルバムタイトル。最初に思い浮かんだのは3.11の震災でした。今大変な世の中じゃないですか?あまり明るい話もないですし。だからそのような時代性にも合っている、それらを意識されたのだろうとも最初は思ったんです。ただ今までのお話を聞く限りだとそういうわけではなさそうですね。 

 

   そうですね。

寺岡 次、言いましょうか(笑)

   でもほんとネタじゃなくて、去年の3月11日にできた曲なんですよ。「悲しみよこんにちは」に関しては。その日の朝にできて。

寺岡 起こる前ですよね、ってことは。

   いつもの車の中で、おおできたー、やったーと思って。そうしたら14時過ぎにちょうどそこの(お店の)テーブルの下にもぐっていたんですよ。お客さんにお釣りを渡そうとしていたときにぐらぐらっときて、今揺れているよね?って話になって。そのあと電車が止まって。大変なことになって、この曲が・・・と思って、色々考えてました。

 

ユメオチ

 

──反対に3曲目の「ピクニック」は明るく楽しい歌ですよね。今回アルバムを作られるにあたって、色々な感情をこめられたのだろうと思うんですが。

   難しい・・・でも喜怒哀楽はあるんで。

寺岡  コンセプト決めて、こういう感じのアルバムを作ろうって曲を書いているわけではないので。あった曲のなかでこれがいいんじゃない?って集めた感じなので。 ばらばらというのも・・・自然に出てきたものが溜まってきて、自然なかたちでなんかこう発表しようか、という感じですよね。だからこういうところを狙ってとか、 こういうコンセプトでいこうとか。

   コンセプトないよね。シングル集みたいな感じですよ、だから。

寺岡 あー、そうですね。

 

 

──ではアルバムを通して一貫したテーマがあったわけではない?

寺岡 そもそもアルバムを作るかどうかもわからなかったですもんね。

   じゃあアルバム作ろうかって話になって一曲目に持ってこれるポップなものがないなってことで一曲目を作って・・・そして一番最後っぽいのもないなって「空色の種」を作って・・・そこくらいですね。アルバム的なことって。

寺岡 あとはライヴでやっている中でできてきた曲をためているだけですね。

 

 

 


 

 

 

 

              

 

 

特集記事TOP