DQS(DRUMS QUICK SERVICE)。当サイトを訪れている方であれば、名前くらいは聞いたことがあるだろう。2010年2月8日に初ライブをした後、瞬く間にファンを獲得、デビュー7ヶ月あまりで2daysワンマンを敢行した前代未聞のバンドだ。しかも下北沢CLUB Queで行われたライブは全て満員御礼という人気ぶり。ドラム9台というもの珍しさはあるものの、それだけではライブを重ねるたびにファンが増えていった説明がつかない。
そこで編集部では去る9月に2daysワンマンを終えたDQSのバンドマスターである溝渕ケンイチロウにショートインタビューを行った。彼はDQS、Qube、ザ・カスタネッツの他、岩瀬敬吾、PLECTRUM、そしてSwinging Popsicleのサポートドラマーとしても活躍中なのでご存知の方は多いと思う。バンド結成の話からDQSならではのこだわりや魅力を少しでもお伝えできれば幸いだ。また2011年2月8日9日にも2daysワンマンライブを控えているので興味をもった方は是非足を運んでほしい。
取材・文/編集部
All Photos by AYAKO SOFUE
──先日下北沢CLUB Queで行われた2daysワンマンライブは大変もりあがりましたね。
ふりかえってみていかがでしたか?
その瞬間は、やはり夢のような時間でした。音楽が好きで、ドラムが好きで、歌が好きで。
そして、それを信頼する同志たちと共に奏でることができる。
これ以上の時間は、他にはないと思います!
──2daysライブは2日間とも満員で、最終日は感動のあまり涙している観客も散見されました。これだけ多くのファンをひきつけるDQSの魅力ってなんでしょう?
自分自身で魅力を語るのは歯がゆいですが、強いて言うなら、メンバー全員が、とにかく本気で準備し、とにかく本気で演奏し、とにかく本気で楽しんでいる様が、ダイレクトに心を震わせるのではな
いでしょうか。
媒体が、プリミティブな楽器だというのも大きいと思います。
──DQSバンドが生まれた経緯を教えていただけませんか?またバンドとして大事にしていることがあれば合わせてお願いします。
※左上からDr1:溝渕ケンイチロウ(ザ・カスタネッツ、Qube)Dr2:山口幸彦(ハックルベリーフィン)Dr3:立井幹也(lala sputnik)Dr4:高橋浩司(HARISS、ex.PEALOUT) Dr5:丸尾和正(Clingon)
Dr6:みん(MALCO)Dr7:ヤマザキタケシ(メレンゲ)Dr8:小関哲郎(about tess)Dr:9大坪徹志
(hare-brained unity)
当初(DQS)は、お互いのライブ時に、セッティング等を手伝う「相互ローディー※」システムでしたからね。その時点で、絆や思いやりが重要視されていましたよね。そこから派生し、ノリ一発!みたいな感じでバンド結成ですよ。
これだけの大所帯ですからね、何より大事にしてるのは、とにかく「思いやり」です。自己犠牲の上に成り立っている。そのぐらいの気持ちで臨んで丁度いいのです。なんせ、大所帯かつ、特殊な集団ですから。
※ローディーとは主にミュージシャンの楽器の運搬やメンテナンス、セッティングなどサポートをする人を指す。日本ではバンドボーイという呼び方をする場合もある。
──ライブでは「The Circle of the Rhythm」などオリジナル曲も多数演奏されています。音楽面でのコンセプトや曲づくりのこだわり、ライブでの工夫などあれば?
ポップである事。
メリーゴーランドやサーカスのような、目まぐるしく景色や色彩が変わるさまを、キャッチーなコラージュ感で魅せきりたいと思っています。
それを、ドラムオーケストレーションで勝負する。突き放すのではなく、あくまでエンターテインメントでありたいです。
曲作りのこだわりや、ライブを盛り上げるための工夫は....企業秘密です(笑)そこを詰めるために、苦悩しているのですから。